自分の手で動かした測定装置で、宇宙線を測る。 その体験を、もっと多くの人に届けたい。 それが私たちの目指す姿です。
宇宙線ミューオンの測定は、大学の物理学実験でも取り上げられるテーマです。 しかし、これまでは高価、大型、高電圧な測定装置が必要でした。 このプロジェクトでは、小型でお手軽ながらも本格的な測定ができる検出器OSECHIを開発し、学校の授業や地域のイベントといった身近な場所に届けます。
作って、測って、知る #
OSECHIは、決められた手順通りに測って結果が得られるという「完成パッケージ」の測定装置ではありません。 ファームウェアの書き込みから測定データの取得・解析まで、ユーザーが自分の手で動かし、使いこなす余地をいたるところに残しています。 その隙間を自分の手で埋めていく過程こそが、宇宙線測定の手触りを感じてもらう体験だと考えています。
この一連の流れの中では、データの取り方や結果の読み方、うまくいかないときの直し方を、その都度自分で考える場面に何度も直面します。 そうした試行錯誤は、完成されたキットを組み立てるだけでは生まれません。 本やインターネットで調べたり、科学館で展示や解説を見たりするだけでも得られないものです。 教科書で読んだ「宇宙線」が、自分で動かした装置の上で実際にカウントされる瞬間を見ること。 それが、知識を自分ごとに変える一番の近道だと私たちは考えています。
描きたい社会 #
自分の手で宇宙線を測った経験は、結果を覚えるだけでは育たない、科学的なものの見方の土台になります。 私たちは、そうした体験の場を学校や地域に増やしていくことで、科学教育がもっと身近な社会を目指しています。
将来的には、全国に散らばった検出器が観測データを持ち寄り、誰もが参加できる市民科学の観測網に育てていきたいとも考えています。
私たちについて #
このプロジェクトは、全国のさまざまな大学・研究機関のメンバーが集まって始まりました。 立場や経験に関係なく互いを尊重し、協力し合いながら活動することを大切にしています。 測定体験を共有しながら、参加する人・地域を少しずつ広げていくことを目指しています。