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  1. 学習ガイド/

ミューオグラフィとは

1007 文字·3 分
目次
宇宙線の最前線を知る - この記事は学習ガイドの一部です
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ミューオグラフィは、ミューオンの高い透過力を活かして大きな物体の内部構造を透視する技術です。 レントゲン写真が人体をX線で透視するように、ミューオグラフィは建物・火山・ピラミッドなどを「透視」します。

ミューオグラフィの原理
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宇宙線ミューオンは、物質を通過する際にわずかずつエネルギーを失いながら直進します。 密度の高い物質ほどミューオンを多く吸収するため、対象物の向こう側で観測されるミューオンの数は、通過してきた経路上の物質の密度によって変化します。

対象物のさまざまな方向から届くミューオンの数を測定し、その減り方を比較することで、レントゲン写真のように内部の密度分布を画像化できます。 X線は数センチの物質までしか透過できませんが、ミューオンは数十〜数百メートルの岩石も透過できるため、山や巨大建造物のような大きな対象の内部を透視できます。

応用例
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火山・地盤の透視
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火山の内部にマグマがどのように分布しているかを、外から非破壊で調べることができます。 日本では桜島・阿蘇山などでミューオグラフィによる観測が行われています。 マグマの動きをリアルタイムで把握することで、噴火予測への応用が期待されています。

巨大構造物の内部観測
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エジプトのギザのピラミッドで未知の空洞が発見されたことは世界的なニュースになりました(2017年)。 ミューオンは数十メートルの石を透過できるため、巨大な石造建造物の内部構造を明らかにできます。 原子力発電所の廃炉作業でも、内部の核燃料デブリの位置確認にミューオグラフィが使われています。

安全保障・資源探査
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港湾や国境での核物質・密輸品の検出にも応用されています。 地下資源(鉱床・空洞)の探査にも有効で、非破壊・非侵襲な調査手法として注目されています。

OSECHIとミューオグラフィへの挑戦
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ミューオグラフィには、複数方向からのミューオンを一定時間かけて計測する検出器が必要です。 OSECHIのような小型検出器を複数台・長期間設置できれば、身近な建物や地形を使ってミューオグラフィの原理を体験する測定にも挑戦できるはずです。

まだ実現には至っていませんが、参加者と一緒にこうした測定に取り組んでいくことも、OSECHIプロジェクトが見据えている目標のひとつです。

参考文献
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  • Morishima, K. et al., “Discovery of a big void in Khufu’s Pyramid by observation of cosmic-ray muons,” Nature (2017). arXiv:1711.01576
  • Oláh, L., Tanaka, H. K. M., Ohminato, T. & Varga, D., “High-definition and low-noise muography of the Sakurajima volcano with gaseous tracking detectors,” Scientific Reports (2018). オープンアクセス版(PMC)
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